三つの願いを叶えろ!「三匹の熊」に学ぶ、夢のアーキテクチャ構築と要件定義の重要性
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Jul 30, 2025

三つの願いを叶えろ!「三匹の熊」に学ぶ、夢のアーキテクチャ構築と要件定義の重要性

三つの願い。夢のシステム構築か?それとも…ソーセージ?妖精の魔法が招いたのは、最新技術と、鼻にくっついたレガシーシステム。木こり夫婦の壮絶な要件定義と技術選定の失敗劇!最後の願いは、果たして彼らの救世主となるのか?それとも、何も残らないのか? 全てを失う前に、彼らの選択は?

夢のアーキテクチャ、妖精からの三つの贈り物!

森の奥深く、貧しい木こり夫婦はいつものように薪を集めていた。すると、きらきらと光るものが目に飛び込んできた。それは、小さな妖精だった。

「あなたたち、そんなに頑張って働いているのね。三つの願いを叶えてあげましょう」と妖精は微笑んだ。

木こりの妻は目を輝かせた。「本当に?!」

木こりは、心の中で最新の分散データベースシステムとマイクロサービスアーキテクチャの導入を夢見ていた。「よし、まずは…」

「ちょっと待って!」妻が木こりを遮った。「流行りのAI搭載のチャットボットを導入して、顧客対応を自動化したいわ!」

「いや、今は堅牢なシステム基盤を作るべきだ!最新の分散データベースを導入して…」と木こりは反論した。

「チャットボットの方が今どきよ!お客さんも喜ぶわ!」と妻は譲らない。

妖精は困ったように二人を見つめた。「そんなに喧嘩しないで。どんなシステムにしたいのか、具体的なコードで教えてくれない?」

木こりは、得意げに語り始めた。「最新の分散データベース`FairyTaleDB`を使って、冗長性とスケーラビリティを確保するんだ。こんな感じのコードでね。」


function connectToFairyTaleDB(server) {
  // 複数のサーバーに接続を試みる
  for (const s of server) {
    try {
      const connection = await s.connect();
      return connection;
    } catch (error) {
      console.log(`サーバー ${s} への接続に失敗:${error}`);
    }
  }
  throw new Error("全てのサーバーへの接続に失敗しました。");
}

const servers = [/* サーバーのリスト */];
const db = await connectToFairyTaleDB(servers);

妻は負けじと続けた。「私は`TrendyFramework`を使って、最新のチャットボット`WifeBot`を作るわ。ほら、こんなに簡単!」


class WifeBot extends TrendyFramework {
  constructor() {
    super();
    this.learn("流行りの挨拶");
  }

  greet(customer) {
    return this.say("イマドキの挨拶") + customer;
  }
}

const wifeBot = new WifeBot();
console.log(wifeBot.greet("木こりさん"));

二人は、妖精を置いてきぼりにして、それぞれの夢のシステムについて熱く語り始めた。妖精はため息をつきながら、魔法の杖を軽く振った。「もう、好きにしてちょうだい…」

第1章の挿絵

ソーセージ・インシデント:要件定義の落とし穴

妖精から授かった最新の分散データベース`FairyTaleDB`とAIチャットボット`WifeBot`のおかげで、木こり夫婦の仕事は効率化され、暮らし向きも少しだけ良くなっていた。パチパチと音を立てる暖炉の前で暖まりながら、木こりは空腹でぼんやりしていた。

「ああ、ソーセージが一本あったらなあ…」木こりは独り言ちた。

その瞬間、妖精の魔法はまだ有効だった。一本のジューシーなソーセージが、ポンッと木こりの目の前に現れた。

「うわっ!」驚いた木こりは、思わず後ずさりした。ソーセージは、彼の鼻にベタッとくっついた。

「何やってるのよ!」妻がキッチンから駆けつけてきた。「せっかくの願いを、ソーセージ一本に使うなんて!」

「だって、お腹が空いてたんだもん…」木こりは鼻についたソーセージを剥がしながら、言い訳した。

「もう、本当にしょうがないんだから!せっかく`WishManager`クラスで願い事を管理できるようにしてたのに!」妻は嘆きながら、`WishManager`のコードを見せた。


class WishManager {
  constructor(wishCount) {
    this.wishCount = wishCount;
    this.wishHistory = [];
  }

  makeAWish(wish) {
    if (this.wishCount > 0) {
      this.wishCount--;
      this.wishHistory.push(wish);
      console.log(`願い事「${wish}」を叶えました。残り${this.wishCount}回`);
      // ここで実際に願いを叶える処理を呼び出す
      return grantWish(wish);
    } else {
      console.log("願い事はもう残っていません。");
      return null;
    }
  }

  showHistory() {
      console.log("これまでの願い事:", this.wishHistory)
  }
}

const wishManager = new WishManager(3);
wishManager.makeAWish("最新の分散データベース");
wishManager.makeAWish("AIチャットボット");
// 木こりはうっかりwishManagerを使わずに願ってしまった!
// wishManager.makeAWish("美味しいソーセージ"); 
wishManager.showHistory();

「ほら見て!あと一回しか願いが残ってないじゃない!もっと計画的に使わないと!」

木こりは、鼻についたソーセージの油を拭きながら、しょんぼりと言った。「…次は、ちゃんと考えてから願うよ。」

「そうしてくれると助かるわ。で、そのソーセージ、食べるの?」妻は呆れたように尋ねた。

木こりは、鼻についたソーセージを見つめ、ため息をついた。「…もういいや。」

第2章の挿絵

鼻にくっついたレガシーシステム:技術選定の失敗

「そんなソーセージ、あんたの鼻にくっついてしまえ!」妻の怒声が響き渡った。次の瞬間、木こりの鼻にソーセージが、まるで磁石のようにぴったりとくっついた。

「うわあああ!取れない!」木こりは慌てて鼻をこするが、ソーセージはびくともしない。油でテカテカ光るソーセージは、まるで木こりの鼻の一部になったかのようだ。

「もう!自業自得よ!」妻は呆れ顔でため息をついた。「せっかく`WifeBot`に買い物リスト管理機能を追加したのに…」

「`WifeBot`?そんなの聞いてないぞ」ソーセージの油で声がこもる木こりは、鼻をすすりながら言った。

「だって、あなたは`FairyTaleDB`のクラスタ構成に夢中で、私の話なんて聞いてくれなかったじゃない!」妻は、`WifeBot`の新しいコードを見せた。


class WifeBot extends TrendyFramework {
  // ...(省略)

  manageShoppingList(item) {
    if (this.shoppingList === undefined) {
      this.shoppingList = [];
    }
    this.shoppingList.push(item);
    console.log(`${item}を買い物リストに追加しました。`);
    this.remindHusband();
  }

 remindHusband(){
    if(this.shoppingList.includes("ソーセージ")){
        console.log("ソーセージは足りてるわよ!鼻についてるじゃない!");
    }
  }
}

const wifeBot = new WifeBot();
wifeBot.manageShoppingList("ソーセージ");

「ほら!`WifeBot`にソーセージを追加したら、ちゃんと注意してくれるようになってるでしょ?なのに、あなたは自分の欲しいものだけを、何も考えずに願った…」

「でも、`WifeBot`にそんな機能があるなんて知らなかったし…」木こりは反論するも、鼻についたソーセージが邪魔でうまく話せない。

「だから、普段からコミュニケーションをちゃんと取らないとダメだって言ってるじゃない!」

木こりは、鼻についたソーセージを恨めしそうに見つめた。最新の分散データベースは手に入れたものの、鼻にくっついたソーセージは、まるで場当たり的な技術選定の象徴のように、彼を悩ませ続けるのだった。残る願いはあと一つ。木こり夫婦は、この厄介なレガシー問題をどう解決するのだろうか。

第3章の挿絵

三度目の正直?そして何も残らなかった…

「お願い!このソーセージを鼻から取ってくれ!」木こりは、最後の願いを妖精に懇願した。鼻についたソーセージは、もはや彼のアイデンティティの一部と化していた。

妻も、さすがに木こりの姿が哀れに思えた。「お願い、妖精さん。この人の鼻を元に戻してあげて。」

妖精はため息をつきながら、魔法の杖を振った。「もう、本当にしょうがないんだから…`removeSausageFromNose()`!」


function removeSausageFromNose(target) {
  if (target.nose.sausage) {
    target.nose.sausage = null;
    console.log("ソーセージを取り除きました。");
  } else {
    console.log("ソーセージは付いていませんでした。");
  }
}

removeSausageFromNose(woodcutter);

木こりの鼻から、ソーセージは跡形もなく消え去った。彼は、久しぶりに新鮮な空気を吸い込み、深呼吸をした。「ああ、やっと取れた!」

「これで、やっと普通の生活に戻れるわね」と妻は安堵した。

しかし、喜びも束の間、二人はある事実に気づいた。三つの願いは全て使い果たしてしまったのだ。`FairyTaleDB`は導入したものの、肝心のデータが何もない。`WifeBot`は最新の挨拶を覚えたものの、肝心の顧客がいない。残ったのは、空っぽのデータベースと、流行りの挨拶しかしゃべれないチャットボットだけだった。

「…結局、何も残らなかったな」木こりは、空になった鼻を触りながら、つぶやいた。

妻も、落胆を隠せない。「そうね…ソーセージも食べたかったわ。」

二人は、静まり返った暖炉の前で、顔を見合わせた。外は、もうすっかり暗くなっていた。

第4章の挿絵
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